首都大学東京 人文社会学部

1.人文社会学部の理念と目的

 人文社会学部は、人類が営々として築いてきた知的財産を相続し、それを現代に生きるわれわれ(自己-他者)の問題解決の糧として役立てつつ、新たな知見を加えて未来に継承するための格闘と躍動の場です。人間の文化や思想、行動が社会の中でどのように培われ、どのように時代に伝えられていくのか。人間が生きていくための基盤となる考えや知識のあり方、行動様式を、人間行動と社会行動の両面から総合的に学び、多様な存在である人間の生活、文化、社会に対する思考と表現を深め、人類のよりよい未来のために役立てる。それが人文社会学部の目的です。

2.人文社会学部の概要と特色

 人文社会学部には、人間社会学科人文学科の2学科があります。それぞれアプローチは異なりますが、目指すところは同じです。人間社会学科には7教室、人文学科には8教室、合計15の教室があります。このように多くの教室があるのは、長い時間をかけて形成されてきたそれぞれの専門的学問領域を大切にしながら、幅広く知識を学び、異なる角度から物事を観察し、さまざまな視点から考え、その上で判断する能力を養って欲しいと考えているためです。

【特色1】専攻を選択するのは2年次

 1年次には全員が基礎教養科目を履修します。そこで広く基礎知識を学んだ後、各自が専攻する分野を決め、2年次から15の教室のいずれかに所属することになります。その後、専門分野の知識を修得し、卒業論文作成に向けて進みます。

【特色2】少人数制の授業

 専門分野に進んだ後は、専門科目の授業はほぼ10人以下の少人数になります。興味のある授業を履修し、知識を深め、教員に丁寧に指導してもらうことができます。また、ゼミなどで議論を深めることができます。

【特色3】多様な視点や考え方を学ぶ

 専門分野に進んだからといって、その分野の授業しか履修できないというわけではありません。むしろ広い視野から学ぶのが望ましく、他の分野の授業やゼミにも積極的に参加することが推奨されています。

人文社会学部の教育課程の骨格

1年次

 単に専門的な知識に飛びつくのではなく、基礎科目、教養科目、基盤科目を通して、さまざまな分野の基礎知識を修得するとともに、語学の力をつけるために力を注ぐことになります。現代社会のさまざまな問題に関心を向け、深く物事を考察する能力は、それらの過程を通して自ずと深まっていきます。また、教室への所属は2年次からであることから、それぞれ進級を希望する分野の導入的な科目や「入門」に属する専門科目を履修し、何を専門的に学びたいのか、1年間かけてじっくり検討することになります。

2~3年次

 進級時にそれぞれの専門分野の教室に所属すると、自らの知的な欲求に基づいて主に専門分野の科目を受講し、それぞれの分野において求められる固有の知的技術を修得していくきます。忘れてはならないのは、これらの基礎となる知的技術の修得は4年次に執筆することになる卒業論文への準備段階として行われるべきものだということです。目前の課題に取り組むことで論文を書きあげるための基礎力をつけながら、同時に自分なりの視点を養うことで自分なりに発見の感覚を持てるよう日々取り組んでいくことが望まれます。そのことが卒業論文執筆をより容易にし、また実り多いものにできるでしょう。

4年次

 いよいよ実際に教員の指導のもとに卒業論文(卒業制作)に取り組みます。教員1名に対して学生数名程度の少人数制で、一人ひとりの学生に対して非常に細やかな指導が行われます。指導教員による個別指導以外にも、中間発表会などの場で全教員・院生・学生に対して自分の卒業論文の構想や執筆状況を報告し、その助言や批評を得て完成を目指すことになります。

 人文社会学部の各教室においては、専門的研究テーマを設定して、興味ある専門分野をより深く学ぶために多様な専門科目を用意し、学生が自ら主体的に課題に取り組めるように自由度の高い選択を可能にするカリキュラムを提供しています。これらの多様な専門科目から分野ごとに定められた単位を取得することが卒業の要件になります。できれば 4 年次に余裕を持って卒論に取り組めるように単位を取得することを推奨しています。
 評価法としては、学期末試験だけでなく、講義の理解度を確認するために小テストや中間試験を行うことがあります。また、情報を収集・分析する能力や自分の考えをまとめる能力を評価するためにレポート課題を課したり、自分の考えを論理的に表現する能力を評価するためにプレゼンテーションを行ってもらうなどして、総合的に評価します。

PAGE TOP