フランス文学

欧米文化論分野(フランス文学)

フランス文化は、ギリシャ・ローマの文化を継承した西洋文明の中核として、人間の精神をさまざまな角度から思索し、斬新かつ個性的な文学・芸術作品を世界に向けて発信しつづけてきた。そうした西洋文化の精髄にせまり、日本文化との相違に充分に注意しながら、既成概念にとらわれない独自の考察を進めるのが、フランス文学専攻の目標である。

本教室では、専任教員のほかに学外からも講師を迎えて、学生の広範な関心に応える授業を、主に次のような分野で提供している。まず、中世から現代にいたる小説・詩・演劇・批評などの文学作品の考察を行うフランス文学。また、哲学・芸術・宗教・歴史に関する著作を研究対象とするフランス思想。そして、フランス語そのものの歴史的・理論的研究に取り組むフランス語学。各教員はそれぞれの研究成果を踏まえて演習と講義を担当するとともに、個別に学生の修士論文、博士論文執筆の指導を行い、充実した研究環境の提供に努めている。

詳しくは次のアドレスをクリックしてご覧ください。
フランス文学のホームページ https://fr.fpark.tmu.ac.jp/

  • 教授 西山 雄二 Prof. NISHIYAMA, Yuji
    20世紀フランス思想・文学専攻。ジャック・デリダ、モーリス・ブランショの思想研究、哲学と大学、教育をめぐる研究を行っている。著書に『異議申し立てとしての文学――モーリス・ブランショにおける孤独・友愛・共同性』、『哲学への権利』など。編著に『カタストロフィと人文学』、『人文学と制度』、『哲学と大学』など。翻訳に、デリダ『獣と主権者』、『哲学への権利』、『条件なき大学』、『嘘の歴史』、『名を救う』、ブランショ『政治論集』、マラブー『ヘーゲルの未来』、ナンシー『ヘーゲル』など。
    個人サイト https://nishiyama.fpark.tmu.ac.jp/
  • 教授 藤原 真実 Prof. FUJIWARA, Mami
    18世紀フランス文学。特にシャール、プレヴォー、マリヴォー、ディドロなどの著作を通して、著作権誕生以前の作者の概念、匿名性、小説ジャンル形成期における物語技法の展開などを研究してきた。近年は哲学的地下文書『宗教についての異議』とボシュエ、リシャール・シモンなど17世紀カトリック説教師との関係を研究するほか、間テクスト性の観点からオリジナル版『美女と野獣』と17世紀の小説や妖精物語を研究している。
  • 准教授 大須賀 沙織 Associate Prof. OSUGA, Saori
    19世紀フランス文学。特にバルザックにおける神秘思想とキリスト教文化。神秘思想ではスウェーデンボルグとギュイヨン夫人、キリスト教文化ではカトリック典礼とグレゴリオ聖歌を中心に研究している。
  • 准教授 グロワザール ジョスラン Associate Prof. GROISARD, Jocelyn
    西洋古典学・古代哲学史。専門研究は古代ギリシャの哲学、特に当時哲学に属していた物理学・生物学に関するもの。今後は古代医学史に研究範囲を拡げる予定。
  • 助教 須藤 健太郎 Assistant Prof. SUDO, Kentarou
    映画史、映画批評。とくに1950年代末にフランスで起こった映画運動「ヌーヴェル・ヴァーグ」、ならびにそれに代表される「現代映画」の諸相をめぐる研究に取り組んでいる。